ELEC英語教育賞
2024年度受賞校取組
幡代中学校
児童がいきいきと楽しく英語を学ぶ工夫
~第6学年 Unit 5 Where is it from? NEW HORIZON Elementary English Course 6~
2024年度 ELEC英語教育賞 ELEC理事長賞を受賞した渋谷区立幡代小学校の取組を紹介します。
1.取組前の課題
本学年の児童は、主体的に学習に取り組むことができている児童が多い。一方で、意欲的でない児童も一定数いる。その背景には、英語に対する苦手意識があるようである。話すこと【発表】に関しては、自分の事(自己紹介、日常生活、夏休みにしたこと)や世界のこと(行ってみたい国)について発表してきた。苦手意識のある児童に関しての手立てとして、発表をグループ発表にしたり、個別でヒントカードを持たせたりしている。
2.改善目標
・ 児童が発表したいと感じるような最終言語活動を設定することで、児童の主体性を高めること。
・ 児童が、グループワークなど対話的な学習を通して、苦手意識をなくすこと。
・ 他教科との関連を図ることで、深い学びにつなげること。
3.目標達成に向けた具体的な活動内容
苦手意識をもつ児童もそうでない児童も全員が、発表したいという意欲を高めるために、オリジナルカレーをグループで発表し、投票で選ばれたカレーは実際に学校給食に出すという最終言語活動を設定した。実際にオリジナルカレーを出す当日には、校内放送で英語のスピーチを放送する予定である。なので、投票する際のポイントは、美味しさと英語のスピーチの良さという2つの観点で投票を行う。
児童は、選ばれるために、家庭科で学んだ栄養グループをもとに、バランスの良いオリジナルカレーを考えるとともに、グループで協力して、発表の練習にも意欲的に取り組めるようにする。
外国語科学習指導案(Unit 5 Where is it from? NEW HORIZON Elementary English Course 6)
4.得られた成果とその評価
第1時 | Country Ranking Gameでは、食材を通じて世界とのつながりを考えさせることができた。単元ゴールを示した際には、どのクラスもやる気に満ち溢れていた。主体的に学ぼうとする動機付けに繋がった。 |
第2時 | 本時は単語をおさえる際に、学習者デジタル教科書を用いることで、個別最適な学びにつながった。また、単語練習をした後の活動を示すことで、どの児童も意欲的に学ぼうとしていた。メインの活動では、インフォメーションギャップの活動を行い、話すことの必然性をもたせることができた。 |
第3時 | Country Ranking gameのテーマは❝米の生産量が多い国❞で、ほとんどの国がアジアというところから、「あっ、アジア人は主食が米だから多いのだ!」と、気づいている児童がいるなど、食材を通して、社会科的な気づきを促すことができた。 |
第4時 | 栄養教諭の貴重な話を児童は一生懸命聞いていた。学校給食のねらいや、給食の作られ方、オリジナルカレーを作成する際のポイントについて児童は学び、どのグループもやる気に満ち溢れていた。 |
第5時 | 準備をする際、発表当日の投票の仕方を「おいしさ」「スピーチの良さ」という二つの観点を伝えることで、どの児童も、練習を行う意欲に繋がった。 また、グループ発表なので、普段発表に後ろ向きな児童も、友達の支えがあって取り組むことができた。 |
第6時 | どのチームを一生懸命発表することができていた。グループ発表の甲斐あって、どの単元も一回も参加していなかった児童も発表することができていた。 |
第7時 | 食材以外にも世界とのつながりに目をむけるために、身の回りのものを取り扱った。消しゴムがどこからきているのかを話題に上げ、各自調べたい物を調べることができた。 アジアの製品が多い、この国から作られていたんだ等、様々な気づきがあった活動だった。 |
第8時 | オリジナルカレーの投票結果を発表した。どの児童も選ばれた児童を称えることができていた。また、オリジナルカレーが出てくるのが楽しみという感想が多く上がっていた。 |
(2024年度ELEC英語教育賞 幡代小学校の申請書を編集して掲載しました)